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「43歳から始める女一人、アメリカ留学」No.33・・・ネイティブから人生相談されるには10年早い、と悟った日

ライクス

2018.01.17(水) 10:00

 ホームレスの若者相手のボランティアで、英語力不足を痛感させられた体験を前に書いた。同じ時期に入った若くてきれいな白人の女の子は、一日の最後にスタッフとボランティアが行う報告会で、こういった。
「今日はボブと話しました。ボブは子供の頃にお母さんがボーイフレンドと家を出ていって辛かったと言ってました」
 驚いた。食事時間は、最大一時間。たいがい若者たちは三十分程度で済ませて帰っていく。短い時間のうちに、初めて席を共にして、「ハロー、最近どう?」から会話は始まる。そこまではベテランボランティアも、新米も、同じだ。沈黙が辛いなあ、この人、私と話すの面倒なんだろうなあ、と歯がゆい思いをしながらすごした同じ時間で、彼女は、ある一人の若者の心を開いていた。ほかのスタッフも、そこまで話を聞き出した彼女に、賞賛の眼差しを送っていた。
 私と彼女の違いとはなんだろう。人間力不足だろうか。それはもちろん否めない。でも、言い訳がましいが、「若くて」「きれい」の差は多分にあると思う。会場にやってくるホームレスの若者のほとんどは、20代前半の男。年の近い、ぷりぷりした女の子が、自分の話に耳を傾けてくれるとなれば、内心うれしくない訳はない。白人、もあるかもしれない。この話はいつかまた書きたいが、人種の多様性が豊かなここシアトルでも、大学の人間模様を見る限り、やはり、白人は白人と親しくなり、有色人種はまた別の小世界を作る傾向にある。「白人の」「若くて」「きれいな」女の子は、それだけで女性界での特権階級に存在している。
 そんな折、ある文章を読んで、なるほどと膝を打った。日経ビジネスオンラインのサイトの連載「英語は道具:銅メダル英語を目指せ」で、著者の林則行さんが書いていた。銅メダル(<a href=http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101008/216574/ target=_blank><a href=http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101008/216574/ target=_blank>http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101008/216574/< ;/a></a>) 
いる金メダル英語(完璧)を目指そうとするな、という趣旨のその連載で、林さんが挙げる「金メダル英語」とはどのようなレベルを指すのか。
 いくつかある項目のなかに、「ネイティブから人生相談をされる」とあった。
 そうだ。ホームレスの若者が、白人の女性たちに漏らした話は、「人生相談」の類だった。子供の頃に、親との関係で受けた傷。自分がホームレスになるまでのいきさつ。
 今もまだ血の滲み出ているような、生々しい傷を、他人にそっと見せたくなる時の気持ちを、想像したらどうだろう。
 「てにをは」も不確かな、小学生程度にも満たない表現力しかもたない人間に、聞いてもらいたいと思うだろうか。思う訳はない。
 この人に、自分のことを知ってもらいたいと人が思うときとは、相手への盤石な信頼感があって、まだ痛い傷もやさしく受け止めてもらえそうだと思う時、そして相手を何らかの形で引きつけたい、という気持ちが働く時なのではないか。
 盤石の信頼感は、がさつにしか言葉を操れない人間相手には生まれえない。
「銅メダル英語」を読んで、「人生相談」路線のコミュニケーションをしたい、と願うのはよそうと決めた。
 では私が、ホームレスの若者と可能なコミュニケーションとはどのようなものだろう。
 何事も、続けていれば、なんらかの道が開けてくるものである。その道へのヒントは、思いがけないきっかけで舞い降りてきた。英語学習者への参考になると思うので、それについてはまた次回。




フリーライター
長田美穂さん(ながた みほ、1967年 - 2015年10月19日 )
1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科を卒業後、新聞記者を経て99年よりフリーに。
『ヒット力』(日経BP社、2002年)のちに文庫 『売れる理由』(小学館文庫、2004年)
『問題少女』(PHP研究所、2006年)
『ガサコ伝説 ――「百恵の時代」の仕掛人』(新潮社、2010年)共著[編集]
『アグネス・ラムのいた時代』(長友健二との共著、中央公論新社、2007年)翻訳[編集]
ケリー・ターナー『がんが自然に治る生き方』(プレジデント社、2014年)脚注[編集]

[電子書籍]
43歳から始める女一人、アメリカ留学 上巻
上巻
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下巻
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問題少女 第1巻〜最終巻
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株式会社ライクスより
末期ガンと聞いていましたが、2015年10月19日に亡くなられたことを知りました。
知人の紹介で福島市内で会ったのが出会いでした。とても素直な感じの素敵な女性だったと記憶しています。アメリカに勉強しにいくと聞いでアメリカ通信を書いてというのが「43歳から始める女一人、アメリカ留学」の始まりでした。電子出版を出したいという長田さんの思いは、今の世に少しでも痕跡を残したいとの思いだったのかもしれません。
売り上げは、全て長田さんの仏花とさせていただきます。
ありがとうございました。

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