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> ニュース一覧 > 「43歳から始める女一人、アメリカ留学」No.51・・・アメリカのシングル族にみるセイフティ・ネットワークの築き方(ライクス)- 2017.11.09(木) 10:00

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「43歳から始める女一人、アメリカ留学」No.51・・・アメリカのシングル族にみるセイフティ・ネットワークの築き方

ライクス

2017.11.09(木) 10:00

 渡米して2度目のハローウィーンが、まもなくやってくる。 ばけものやら姫やら、奇抜な仮装であふれる夜のストリートに驚き、「トリッカ、トリート!」と声を張り上げるサムライ姿の少年に目を細めた、あの最初のハローウィーンが、1年も前のことだとは。青年にとっての留学も、風のごとしなのだろうけれど、中年の身には、とりわけ時は飛んでいく。

 アメリカはカップル文化で、行動の何にも家族を軸におくと聞いていた。それは実にその通りで、パーティーは夫婦や子連れ客ばかり、独身者はどうにも淋しい気分になってしまう。

 ではシングルの人々は、この強迫観念のように迫ってくる「家族」のプレッシャーを、どう堪え忍んでいるのか。これまた超身近で極端なサンプルを通じた観察例だが、私のルームメイト、バツ1の独身45歳をみていると、うまくしたものだといつも感心する。

 彼女には、密接なつながりのある人が2人いる。1人は、63歳の男性。完全に彼女に手なずけられている。もう定年退職して悠々自適の身。シングルだが、年上の彼女がおり、高齢の母親と共に閑静な住宅街で暮らしている。人がよく、恰幅もいい彼は、電話一本で我がルーミーに呼びつけられ、巨大な犬のシッターやら力仕事やらを頼まれている。

 もう1人は、60代後半の独身女性。この女性は、結婚で苦労したが経済的には成功したマンションオーナーだ。お金持ちで時間があるので、コンサートに誘ってあげたり、犬の世話をしてあげたり等々、何かとルーミーを助けてあげている。ルーミーは「将来は彼女の老後の世話をする」と言っているので、ちょっと体のいい話にも聞こえるが、需要と供給の一致した関係なのかもしれない。この2人とルーミーは、クリスマスやハローウィーンを一緒に過ごす。家族に類似するほどの深いつながりだ。

 ルーミーには弟がいる。彼女の少女時代は家族関係が悪かったらしい。弟は一時陥った物質依存から立ち直れず、今は無職だ。とてもハンサムで、気立てがいい。私はいつも、彼とちょっと言葉を交わすと、ほっとする。

でも人との約束が守れない。ルーミーは「あいつは使えない」と、つかず離れずの関係でいる。

 けれども彼もうまくしたもので、仲の良い老人の家で、その人の身の回りの世話をしながら暮らしている。気の優しい老人のお世話なら、ビジネス社会のような時間厳守のルールもないだろうし、彼のもつ、良い部分を活かせるに違いない。彼も、いずれは家を譲渡されるだろう。

 はちゃめちゃなルーミー、内にこもりがちな弟。共通するのは、人柄はいいこと。それは人間にとって、最大の強みなのかもしれないと、この2人を見ると思わずにはいられない。2人とも、今は訳あって独身で、家族の血縁にも政府にも頼らずに、自分で得た人との縁を活かして、なんとかかんとかやっている。アメリカ人の合理主義、そしてたくましさに感心するばかりだ。

※写真キャプション
行方不明ネコ捜索願のチラシ。飼い主はホームレス。心の支えをペットに求める人は、ここシアトルでも多い



フリーライター
長田美穂さん(ながた みほ、1967年 - 2015年10月19日 )
1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科を卒業後、新聞記者を経て99年よりフリーに。
『ヒット力』(日経BP社、2002年)のちに文庫 『売れる理由』(小学館文庫、2004年)
『問題少女』(PHP研究所、2006年)
『ガサコ伝説 ――「百恵の時代」の仕掛人』(新潮社、2010年)共著[編集]
『アグネス・ラムのいた時代』(長友健二との共著、中央公論新社、2007年)翻訳[編集]
ケリー・ターナー『がんが自然に治る生き方』(プレジデント社、2014年)脚注[編集]

[電子書籍]
43歳から始める女一人、アメリカ留学 上巻
上巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/209499

下巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/209500

問題少女 第1巻〜最終巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/215228


株式会社ライクスより
末期ガンと聞いていましたが、2015年10月19日に亡くなられたことを知りました。
知人の紹介で福島市内で会ったのが出会いでした。とても素直な感じの素敵な女性だったと記憶しています。アメリカに勉強しにいくと聞いでアメリカ通信を書いてというのが「43歳から始める女一人、アメリカ留学」の始まりでした。電子出版を出したいという長田さんの思いは、今の世に少しでも痕跡を残したいとの思いだったのかもしれません。
売り上げは、全て長田さんの仏花とさせていただきます。
ありがとうございました。

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